柔らかな青と白の光が抽象的に広がる穏やかな空間

第27回日本基礎理学療法学会学術大会

800人を超える参加者を迎え、成功裏に終了いたしました。ご参加いただいた皆様に心より感謝申し上げます。

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Articles

筋ジストロフィー治療の基礎研究 遺伝子治療と細胞移植が開く新しい地平
デュシェンヌ型筋ジストロフィーをはじめとする遺伝性筋疾患は、骨格筋の進行性変性と筋力低下を引き起こし、患者の日常生活動作や生命予後に重大な影響を及ぼす。根治を困難にしている最大の理由は、欠損あるいは異常を持つジストロフィン遺伝子を正常な状態に戻し、機能的な筋線維を長期にわたって維持する仕組みを確立できていない点にある。…
筋萎縮を読み解くプロテアソーム系とオートファジー
筋萎縮は、筋線維を構成するたんぱく質の合成と分解の均衡が崩れた状態として理解できます。廃用、加齢、神経障害、炎症性疾患、がん悪液質など、背景となる病態は多様ですが、細胞内で不要なたんぱく質や傷んだ細胞小器官を処理する仕組みが大きく変化する点には共通性があります。基礎理学療法の研究では、筋力低下を結果として捉えるだけでな…
運動時の呼吸循環応答と筋血流調節の仕組みを基礎から読み解く
ヒトが身体を動かすとき、呼吸と循環は緊密に連携しながら活動筋への酸素供給を増やし、産生された二酸化炭素や代謝産物を除去します。心拍出量や換気量といった呼吸循環応答と、末梢における筋血流調節は一つの統合システムとして作動しており、基礎理学療法の枠組みにおいてその動態を理解することは運動処方やリハビリテーションの科学的根拠…
血液循環と筋代謝の相互作用がひもとく骨格筋の適応と臨床応用
骨格筋は人体の約40%を占める最大の組織であり、随意運動や姿勢維持だけでなく、エネルギー代謝や内分泌機能においても中心的な役割を担っています。筋線維は収縮活動を行うために多量のATPを消費しますが、その供給源は主に血流によって運ばれる酸素と基質です。したがって、血液循環と筋代謝は切り離せない関係にあり、互いの状態に応じ…
ミトコンドリア機能と骨格筋の持久性 — エネルギー生産から考える筋疲労と適応
筋持久力は、日常動作からスポーツ活動まで、あらゆる身体活動の質を左右する基本的な身体能力です。階段を昇る、長時間の歩行を維持する、あるいは反復動作を倦まず続けるといった場面で、この能力が問われます。筋持久力の背景には、酸素を基質として効率的に ATP…
筋力トレーニングが筋肥大を引き起こす分子メカニズムの全体像
骨格筋は人体最大の代謝臓器であり、外部からの機械的刺激に応じてその構造と機能を柔軟に再構築する高い可塑性を備えています。筋力トレーニングを継続すると筋線維が太く強くなり、いわゆる筋肥大が生じます。この現象は単なる細胞サイズの増加ではなく、筋タンパク質合成と分解の動的均衡、衛星細胞の動員、遺伝子発現プログラムの書き換えが…
運動学習と皮質脊髄路の可塑性
運動学習は、練習によって動作の正確性や効率が高まり、その成果が時間を超えて保持される過程を指す。歩行、起立、リーチ動作、手指の巧緻運動など、理学療法で扱う多くの課題には、感覚入力の整理、運動指令の調整、誤差の修正、反復による技能の安定化が関わっている。これらの変化を理解するうえで、脳から脊髄へ運動情報を伝える皮質脊髄路…
姿勢制御を支える体性感覚入力の役割
立位や歩行、方向転換、着座といった日常の動作では、身体がどの位置にあり、どの方向へ動いているのかを中枢神経系が絶えず把握しています。その判断を支える重要な情報が、筋、腱、関節、皮膚などから届けられる体性感覚入力です。視覚や前庭感覚と協調しながら、身体の揺れを調整し、安定した姿勢を維持する基盤になります。…
関節位置覚と筋紡錘感覚を理解する基礎知識
関節位置覚は、手足がどの角度にあり、どの方向へ動いているのかを把握する感覚です。目を閉じていても肘の曲がり具合や足関節の向きを推測できるのは、筋や腱、関節包、皮膚などにある感覚受容器から中枢神経へ情報が伝わっているためです。理学療法では、この仕組みを固有感覚、深部感覚、運動覚と関連づけて考えます。…
筋疲労と中枢神経系の適応を運動単位から読み解く
筋疲労は、筋そのものの収縮機能が低下する現象として捉えられがちです。しかし、持続的な力発揮や反復運動のあいだには、脳から脊髄、末梢神経、筋線維に至る運動制御の各段階で変化が生じています。とくに、運動単位の動員と発火頻度は、同じ筋力を保つための神経系の調整を理解する重要な手がかりになります。…